1:2017/06/02(金) 18:17:26.657 ID:
    兄「一日だけでいいんだ!頼む!」

    妹「…五千円」

    兄「払う払う!」

    妹「えっ本当に?なんで彼女のふりしてほしいの?」

    兄「友達に彼女がいると嘘ついたんだ」

    妹「ダッサ…まぁいいや五千円貰えるなら」

    兄「本当か?じゃあ今度の日曜日に友達に見せるからオシャレな恰好してきてくれ」

    妹(お兄ちゃんのためにオシャレするって馬鹿らしいけど、五千円貰えるなら別にいいや)
    12:2017/06/02(金) 18:20:41.225 ID:
    日曜日

    妹「ごめんおくれて」

    兄「いいよ、それよりもほら」

    友達「…」

    兄「本当にいただろ?」

    友達「…本当に彼女なのか?」

    妹「彼女です!」

    友達「こいつに彼女ができるとは思えん…キスしてみろよ」

    兄「えっ?」

    友達「彼女ならできるだろ?」

    妹「…キスはまだなんです」

    友達「ほらこれだ、彼女のふりさせられてたんだろ?はいご苦労さん君かえっていいよ」

    兄「すっするから見てろよ、ほらやるぞ」

    妹「えっええっ!」
    19:2017/06/02(金) 18:22:45.354 ID:
    兄「…」

    妹「…」

    兄「…いいか?」

    妹「いいわけあるか!」

    友達「ん?」

    兄「すまん少しだけ我慢してくれ」

    妹「ンンー!」

    チュッ

    友達「…ふーん」

    兄「…ぷはっ」

    妹(うえー…)

    友達「まぁいいか、信じてやるよ」

    兄「すまんな」

    妹「私のファーストキス…」

    兄「六千円にするから」

    妹(私のファーストキスが1000円…)
    30:2017/06/02(金) 18:25:37.473 ID:
    友達「それでどうすんの?これからデート?」

    兄「そうなんだ、これからちょっと買い物にでも、なぁ?」

    妹「うん…」

    友達「なんかお前の彼女キスしたのに元気なさそうだけど?」

    兄「緊張してるんだよ、うん」

    妹「それよりも、友達さんは彼氏とかいないんですか?」

    友達「…」

    妹「私達のデート冷やかすくらいだからいるわけないですよね」

    友達「なんだこの女生意気だな」

    兄「まぁまぁ」

    妹「最初美人だからびっくりしたけど性格悪いなら彼氏なんているわけないですよね?」

    友達「なんだお前、こんなに口の悪い女がいいのか?」

    兄「ははは、いろいろと気が合ったんで」
    【妹「一日だけ彼女のふりしろって?ふざけんなよ!」】の続きを読む

    1:2017/06/02(金) 18:58:30.88 ID:
    P「風呂の覗きです……」

    真美「確かに真美、『あずさお姉ちゃんのお風呂一緒に見よ☆ぱいんぱいーん♪』って言ったよ?
    でもそんなのただのギャグに決まってんじゃん」

    P「その通りですよね……」

    真美「まさか本気にするとはもしかして……あなたは、バカなのですか?」

    P「はい、バカでーす!てへっ」

    真美「兄ちゃんさぁ…ふざけてる場合じゃないんだけど?」

    P「はい……」

    SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496397510
    2:2017/06/02(金) 19:17:55.50 ID:
    真美「真美がっかりだよ。兄ちゃんがこんなにドスケベな変態兄ちゃんなんて妹として恥ずかしいよ」

    P「返す言葉もございません。あ、妹じゃ無いだろ」

    真美「それはどうでもいいっしょ?」

    P「ところでそろそろロッカーの中から出たいんだが」ギチギチ

    真美「出れたら苦労しないよ!兄ちゃんのせいで真美までロッカーに詰まっちゃってんじゃん!」ギチギチ

    P「真美がこんな狭いロッカーに無理矢理俺を押し込むからだろ」

    真美「兄ちゃんが突然女湯に入ってきたから急いで隠したんじゃん!」


    あずさ『さっぱりしたわ~』

    P『ウィ』

    真美『!?!?』ドタンバタンガチャッ


    真美「あずさお姉ちゃんじゃなかったら普通にバレてアウトなタイミングだったよ!」

    P「というか俺の関節おかしくね?人間ができる体勢じゃねえぞ」

    真美「ああ手と足が兄ちゃんとロッカーの壁に挟まって抜けないよー!」
    3:2017/06/02(金) 19:28:56.49 ID:
    P「真美、ちょっと良いか?」

    真美「ん?なに?」

    P「お前とあずささんは一緒に風呂から出てきただろ?」

    真美「うん」

    P「で、そのタイミングで俺をロッカーに閉じ込めたからお前は全裸な訳だ」

    真美「言わないでよー!考えないようにしてたのにこのエロエロ大魔人!はやく抜けたい~!」ムニムニ

    P「やめろ真美、その動きは俺に効く」ムクムク

    フンフフーン

    P「あ、誰かの歌声が聞こえないか?」

    真美「やった!これで助かるよー!」
    4:2017/06/02(金) 19:40:38.79 ID:
    律子「いっぱいいっぱいいっぱいいっぱい♪」


    P「律子だ!」

    真美「おーい律っちゃん助け……」

    P「待て待って真美待ってくれ頼むから待ってください」

    真美「なにさ」

    P「今の状況をよく考えて欲しい」

    真美「ロッカーに詰まって抜け出せない」

    P「女湯で男女がロッカーで隠れて抱き合ってるだ
    バレたら社会的に死ぬだろ」

    真美「……確かに変態兄ちゃんに全裸で抱きつくアイドルとか
    ゴシップ記事もぎょえーってドン引きだよね」

    P「特に律子とか言い訳さえ出来ない未来が見えるので勘弁してください」

    真美「じゃあ他のアイドル待ち?」

    P「ああ、なるべく口がかたい奴で」
    【真美「真美は合法だけど兄ちゃんは違法、これなーんだ?」】の続きを読む

    1:2017/03/23(木) 01:45:30.92 ID:
    飛鳥「ふっ!」シュババッ

    飛鳥「………」

    飛鳥「ふむ……包帯の巻き方はもう少し緩めたほうがいいか……」

    梨沙「………なにしてんの?」

    飛鳥「やあ、梨沙。おはよう」

    梨沙「おはよう……で、なに?」

    飛鳥「なに、とは」

    梨沙「なんで千鳥の真似してるの」

    飛鳥「千鳥?」

    梨沙「違うの?」

    飛鳥「ボクはただ、包帯を巻いた状態で左手から雷を喚び起こす技を繰り出す練習をしていただけだが」

    梨沙「千鳥でしょそれ」




    SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1490201130
    2:2017/03/23(木) 01:46:31.44 ID:
    飛鳥「少し共通点があるくらいで、自分の識る範囲のものに当てはめるのは感心しないな」

    飛鳥「確かに千鳥はボクも知っているけれど。ボクは今、次の舞台のための準備をしていただけさ」

    梨沙「次の舞台?」

    飛鳥「あぁ。公演で演じるキャラクターの必殺技が、左腕に眠りし雷帝の力を解き放つというものなんだ」

    梨沙「へえ、そうなんだ。じゃあ遊びで千鳥の真似してたわけじゃないのね」

    飛鳥「そういうことだね」

    梨沙「そっか……疑って悪かったわね」

    飛鳥「気にすることはないさ」


    心「飛鳥ちゃーん! この前言ってたNARUTOの続き、貸しに来てあげたぞ☆」

    飛鳥「あぁ、ありがとう。そこに置いておいてくれ」

    梨沙「………」

    梨沙「ホントに関係ないのよね? 千鳥」

    飛鳥「うん」



    仁奈「うおーーっ! バチバチバチ!」

    心「お、仁奈ちゃんも飛鳥ちゃんの真似して必殺技の練習?」

    仁奈「うちはのきもちになるですよ!」

    梨沙「………」

    飛鳥「………」

    梨沙「うちは」

    飛鳥「気のせいだろう」
    3:2017/03/23(木) 01:47:27.61 ID:
    心「必殺技の設定とか、自分で考えたりしてないの?」

    飛鳥「実は、ある程度演者に裁量が認められていてね。むしろ考えることを推奨されているんだ」

    心「いいなあそれ♪ 自分でいろいろ考えると、演じる時に気合い入りやすいし☆」

    梨沙「どんな設定考えたの?」

    飛鳥「そうだな……いくつかあるけれど。まず、強大な技にはそれ相応のデメリットがあるべきだと思ったから」

    梨沙「うんうん」

    飛鳥「動きが速すぎるが故にカウンターをもらいやすいことにした」

    梨沙「千鳥でしょそれ」

    飛鳥「?」

    梨沙「すっとぼけるな!」

    飛鳥「いや、偶然そうなっただけだよ」

    梨沙「そんなわけないと思うんだけど……まあいいわ。うん、信じる」

    心「ちなみに技の効果音は?」

    飛鳥「効果音か。それも考えたよ」

    飛鳥「演じるのがボクな以上、ボクらしい要素を入れたいと思ったから」

    心「思ったから?」

    飛鳥「鳥の鳴き声のような音にした」チチチチチチ

    梨沙「やっぱり千鳥じゃないのよ!」

    飛鳥「偶然そうなっただけ――」

    梨沙「そんなわけないでしょうが! 明らかに影響受けてるでしょ!」

    飛鳥「まあ、ちょうど都合よく名前に『鳥』が入っていたから」

    梨沙「あー! 認めた! 今認めたわね! パクリだって!」

    飛鳥「リスペクトと言ってくれ」
    4:2017/03/23(木) 01:47:53.09 ID:
    心「もう技の名前まで千鳥な勢いだね♪」

    飛鳥「さすがにそれはない」

    心「じゃあなんて名前なの?」

    飛鳥「雷切」

    梨沙「同じ技!!」

    【的場梨沙「飛鳥が鏡の前で千鳥の練習してる」】の続きを読む

    2:2017/06/02(金) 23:18:33.83 ID:
    「まゆ。……俺は君の担当Pを外れる」

     当たり前だと思っていた時間は、不意に終わりを告げました。

    「どういうことですか……プロデューサーさん」

     まゆを見つけてくれた運命の人。彼に出会ったとき稲妻が落ちたかのような感覚に陥ったのは今でも忘れられません。きっとこの人に会うためにこの世に生を受けたのだと思うくらいに、狂おしいまでに私は生まれ変わった。

     だからこそ、アイドルとして輝こうとしたの。他の皆はファンのためとか小さな頃からの夢のためとか、素敵な理由でアイドルを目指した。私の理由なんて他の人には理解してもらえないのかもしれない。だけど人を好きになる、愛することはそういうことなのと自分に言い聞かせてきた。その思いだけで、私はガラスの靴を履けたのだから。私にとって、彼への想いが全てでした。

    「……ハリウッドの本場のエンターティメントを肌で触れることが俺の夢だった。その夢を叶えるチャンスが来た。佐久間まゆというアイドルをシンデレラガールにした今、事務所もNoとは言わせないだろう」

    「夢……」

     私にとっての夢がプロデューサーさんに寄り添い続けることだとしたら、彼の夢は未来を見据えたもの。でもそこに、私は映っていない。
    3:2017/06/02(金) 23:19:30.55 ID:
    「後任は信頼できる後輩に任せてある。だからまゆの活動に支障は」

    「まゆも……アメリカに行きます」

    「! それは……ダメだよ。まゆは日本に、残るべきだ」

    「っ! どうしてですか!?」

     柄にもなく大きな声で叫んでしまう。心の奥底からの激情が胸を焦がして口から放たれて。わがままを言っていることくらい、理解しています。最後まで手が焼ける女の子で、嫌われたって文句を言えないのに。

    「まゆは……皆の憧れになる。シンデレラとして、君に憧れる子も出てくるし……これからのアイドル業界を引っ張っていってほしいんだ。それがガラスの靴を履いた女の子の、責務だと俺は思っている」

     それなのに俺だけアメリカに行きたいって無責任もいいところだけどな――そう言ってプロデューサーさんは自嘲気味に俯きました。それはいつか、読者モデルをやめてアイドルになった私とオーバーラップしているように思えました。

     結局、夢や恋を叶えることは……何かを捨てるということなんです。私だって、よくわかっていたことなのに。

    「……少しだけ、時間をください」

    「えっ?」

    「今のまゆじゃ……プロデューサーさんを笑顔で見送れないから……気持ちの整理、させてもらえませんか?」

    「わかった」

     その後、プロデューサーさんの運転する車で寮まで送ってもらいました。いつもなら私が積極的に話しかけているのに、2人して言葉はなくカーラジオから聴こえてくるラジオドラマだけが虚しく響いていました。
    4:2017/06/02(金) 23:20:10.65 ID:
    「はぁ……」

     自室に戻った私は倒れこむようにベッドに横になりました。別に体力的に疲れていたわけじゃないですが、心が重りになってそのまま私の足取りを鈍くしているようで。だけど流した汗をお風呂で流したいと思っていました。少しでもスッキリすれば、冷静に今後のことも考えられるはず。ゆっくりと立ち上がって浴場に行こうと準備していると扉がトントンと叩かれました。

    「まゆはん、おばんですー」

    「あら? 紗枝ちゃん?」

     小早川紗枝ちゃん――京都から来た事務所でも一二を争う純和風アイドルです。まるで竹取物語のかぐや姫がそのまま出てきたような雰囲気を醸し出していますが、実際話してみると冗談が好きでお茶目な一面のあるあいくるしい女の子でした。何度か同じユニットで活動したこともあって、事務所のアイドルの中でも親しい方だと思っています。

    「いやなぁ、実家から差し入れが届いたもんやから皆で食べよ思てたんやけど……まゆはん、どうかしたんどすか? 苦しそうな顔してますえ?」

     紗枝ちゃんに言われて姿見を見てみます。そこに映っていたのは、悲しみと怒りと諦めを綯交ぜにしたようなひどい顔の私。とてもこんな顔でテレビになんか出られません。

    「これは」

    「どないかしたん? 何か嫌なことでも?」

     紗枝ちゃんは心配そうに声をかけてくれます。

    「いやですねぇ、演技の、練習ですよぉ。今度のオーディションで悲しい演技をすることになっ」

    「忍ぶれど色にでにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで。今のまゆはんに、ぴったりな歌どすえ。まぁ、今に限った事やあらへんけど」

    「えっ?」

     私の言い訳を遮ったのは古い時代から歌われ続ける31文字。その意味がわからないほど、私は子供ではありませんでした。
    【佐久間まゆ「瀬をはやみ、ですよ」】の続きを読む

    2:2017/05/30(火) 00:27:14.73 ID:


    ※登場キャラ
    一ノ瀬志希

    荒木比奈



    ●01

    ――ある日の事務所


    志希「あたし今度、歌番組で女の子が魔法使いになる歌を歌うんだけどさ」

    比奈「そういや志希ちゃん、前に魔法使いだか錬金術師のカッコしてたっスね」

    ※参考




    志希「あたしがいたアメリカだと、魔法使いの女の子って、あまり見なくて」

    比奈「日本でも町中に魔法使いだの魔法少女が歩いてたりはしないっスよ」

    志希「でも比奈センセは“魔法少女”にお詳しいのでしょ? この間、奈緒ちゃん千佳ちゃんと話し込んでるの見たよ!」

    比奈(厳密に言えば、“女の子の魔法使い”と“魔法少女”はちょっと違うんスけどね)

    ※参考




    志希「あたしも参考として魔法少女のアニメを見てみたんだけど、イマイチしっくりこないところがあって、
       ぜひとも先達たる比奈センセのご意見をうかがいたく! って感じ」

    比奈「ま、まぁ、お役に立てるかは分からんっスが、そういうことなら」
    3:2017/05/30(火) 00:29:01.03 ID:

    ●02


    志希「素朴なギモンなんだけど、魔法少女ってなんで似たようなステッキ持ってるの?」

    比奈「……あー、まぁ定番っスからね。千佳ちゃん、ありすちゃんも持ってたっス」

    ※参考





    比奈「文化的なハナシをすれば、魔法使いに杖は伝統っスからね。大本はそれで……
       あと呪文を唱えて杖を振るアクションがあると、わかりやすく印象の強い演出ができるっス」

    志希「なるほど、アニメを作って見せる側の意図が関係してる?」

    比奈「その杖を女の子が好む可愛らしいデザインにアレンジしたステッキが、定着したっスね」

    比奈(……まぁ、ここらへんはグッズを売りたいオモチャメーカーの意向も強そうっスが)



    志希「ちなみに、比奈センセがイチオシの魔法少女変身シーンは?
       一番思い出ぶかいヤツってどんなの? やってやって♪」

    比奈「ちょ、ココでっスか!?」

    志希「ここにピンクのサイリュウムがあるでしょ! これをパキッとやったら、ピンクの光が……」

    比奈「ああっ、ソレ一度折ったらダメな使い捨ての!」

    志希「ホラホラ、早くしないと魔法の光が!」

    比奈「も、もうっ、しょうがないっスね……」



    比奈「闇の力を秘めし『鍵』よ!

       真の姿を我の前に示せ!

       契約の下比奈が命じる!

       レリーズ――」



    比奈(――しまったっス)

    比奈(片手で振るサイリュウムじゃ、トワリングができない)

    比奈(……でも、魔法少女の変身シーンを、途中で止めるワケには――)
    4:2017/05/30(火) 00:29:39.19 ID:

    ●03

    比奈(――ええい、ままよ!)

    比奈(親に怒られるほど繰り返した練習を信じるっス!)



    志希(その時、比奈センセはサイリュウムに指を絡めて、勢い良く回し始めた)

    志希(あたしが前にやったガンスピンよりも、それはきっと遥かにきらびやかで)

    志希(ピンクの光は、比奈センセの手と体の回りをヒュンヒュン飛び回る)

    志希「すごい! 魔法みたい――」



    比奈(あっ)

    志希「! サイリュウムが、あぶな――」





    比奈(アタシの手から離れ飛んでいってしまったピンクの魔法の光は)

    比奈(事務所の部屋を流れ星のように走り、その先には……)




    ??「比奈ちゃん、志希ちゃん。楽しそうですね」



    志希「こ、これは、その……あたし、今から失踪す――きゃっ」

    比奈(いち早くキケンを察知した志希ちゃん――しかし、逃げ出そうとした彼女の足は、見えない力で絡め取られ)



    ちひろ「……でも、おイタはいけませんよ?」



    比奈(それからアタシと志希ちゃんは、ちひろさんにコッテリとしぼられたっス)
    5:2017/05/30(火) 00:30:25.76 ID:

    ●04


    ――数日後、歌番組の収録直前



    モバP「おい志希、何をガサゴソ探し回ってるんだ? 今更忘れ物なんて」

    志希「アレだよ! シュウ酸ジフェニルと過酸化水素を励起させるアレ」

    モバP「なんだそりゃ!?」

    志希「ライブとかで手に持ってピカピカ光らせるヤツ……あ、一本あるじゃん♪ もらってくよ!」



    モバP「……あいつ、サイリュウムなんか何に……?」



    志希「はーい! 番組を御覧の皆さん、ぐっどいーぶにーん♪
       一ノ瀬志希ちゃんが、夜のニオイにぴったりの一曲を歌わせてもらうねー。
       それじゃ、ミュージックスタート!」

    志希(そして、収録スタジオは突如ブラックアウト――夜空と同じく、闇に包まれる)







    志希(……♪)

    志希(魔法の光を描くには、うってつけのシチュエーション)



    モバP「光……? あいつ、まさかっ」

    志希「カメラ! 回して!」



    志希(ピンクのケミカル・ルミネセンスで、あたしは魔法使いになる――アイドル・一ノ瀬志希の誕生だよ!)












    【荒木比奈「魔法使い、っスか?」一ノ瀬志希「うん」】の続きを読む

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