2:2017/05/13(土) 09:38:48.27 ID:

 
コッ、コッ…

コッ、コッ…

ガチャッ


ルクリリ「おはようございます」

オレンジペコ「あ、ルクリリ様。おはようございます」

オレンジペコ「今、紅茶淹れてますから。もう少しお待ちください」

ルクリリ「ん」

コポポポ…

コトッ

ルクリリ「ありがと」ズズッ

ルクリリ「…ん。美味しい」

オレンジペコ「本当ですか?よかった…」

ルクリリ「前から美味しかったけど、また上手くなったんじゃない?」

オレンジペコ「あ、ありがとうございます」



* ルクリリは2年生設定です
3:2017/05/13(土) 09:39:22.58 ID:

ルクリリ「…」ズズッ

ルクリリ「…そういえば、今はオレンジペコ一人?ダージリン様は?」

オレンジペコ「あ、ダージリン様とアッサム様は少し遅れるそうですよ」

ルクリリ「え?」

オレンジペコ「進路のことで、先生方とお話があるそうで…」

ルクリリ「…そう」

オレンジペコ「…進路かぁ…」

ルクリリ「…」

オレンジペコ「…もう、卒業しちゃうんですよね…」

ルクリリ「そうね」

オレンジペコ「もっと、もっとダージリン様やアッサム様と一緒にいたいなぁ…」

ルクリリ「私だって同じ気持ちよ。そんなこと…」

オレンジペコ「…そう、ですよね…」

ルクリリ「…」ズズッ

ルクリリ「来年から、ダージリン様とアッサム様はこの紅茶を飲めないと思うと、ちょっと可哀想ね」

オレンジペコ「ふふっ」

ルクリリ「ペコ。もう1杯お願いできる?」

オレンジペコ「…はい、ただいま」

コポポポ…

ルクリリ「紅茶だけじゃないわね」

オレンジペコ「え?」

ルクリリ「戦車道でも、私たちはもっと成長しないと」

ルクリリ「ダージリン様に…来年の聖グロリアーナは心配いらないってことを、卒業までに証明するの」

オレンジペコ「…はい」
4:2017/05/13(土) 09:39:53.47 ID:

~~~~~~~~~~



~聖グロリアーナ学園・中庭~


ダージリン「…」ズズッ

アッサム「…ここにいましたか、ダージリン」

ダージリン「あら、見つかってしまったわね」

アッサム「進路面談は終わったのでしょう?」

ダージリン「ええ」

アッサム「オレンジペコも待っていますわ」

ダージリン「そうでしょうね」

アッサム「わかっているのであれば、こんなところで何を?」

ダージリン「…」ズズッ

ダージリン「お天気も良いし、外で飲む紅茶も美味しいものよ。あなたもどう?」

アッサム「…頂きます」
5:2017/05/13(土) 09:45:47.36 ID:

コポポ…

アッサム「…」ズズッ

アッサム「流石…ですね」

ダージリン「あら、そう?それは良かったわ」

アッサム「…比べるのは申し訳がないけれど、やはり、オレンジペコはもうひと頑張りね」

ダージリン「ふふっ。まだまだ、彼女に負ける気はありませんわ」

ダージリン「紅茶も、戦車道も」

アッサム「…」ズズッ

ダージリン「…少しだけ、考え事をしていたの」

アッサム「え?」

ダージリン「来年の聖グロリアーナの戦車道のことをね」

アッサム「…もう、そんな時期ですね」

ダージリン「私たちも、そろそろ引退を考えなければならないわ」

ダージリン「私の先のことだけではないわ。来年の聖グロリアーナのことを考える時間も必要でしょう?」

アッサム「…そういえば、来年の話はこれまであまりしていませんでしたね」

ダージリン「ええ。大学選抜の試合も終わったし、そろそろいい時期だわ」
6:2017/05/13(土) 09:46:25.53 ID:

アッサム「…ダージリン」

ダージリン「何かしら」

アッサム「ダージリンは、寂しくないんですか?」

ダージリン「…」ズズッ

アッサム「…私は、寂しいです」

アッサム「本当はダージリンとも、ずっと一緒にいたい」

ダージリン「…あら、あなたでも、弱音を吐くことがあるのね」

アッサム「ちゃ、茶化さないでください」

アッサム「それで、ダージリンはどうなんですか?」

ダージリン「…ん、そうね…」

ダージリン「こんな言葉を知っているかしら」

ダージリン「深く愛することのできる者のみが、 また大きな苦痛をも味わうことができるのだ」

アッサム「トルストイ、ですか?」

ダージリン「あら、わかるのね」

アッサム「私が、オレンジペコに遅れをとるわけにはいかないでしょう?」

ダージリン「…」

アッサム「ダージリン」

ダージリン「…私だって、卒業したくないわ」

ダージリン「アッサムとも、ペコやルクリリ、ローズヒップとも…みんなと別れたくないもの」

アッサム「…」

ダージリン「貴女だけよ。こんなことを話すのは」

アッサム「ええ」

アッサム「聖グロリアーナはいついかなる時でも優雅、ですものね」

ダージリン「そうね」

ダージリン「最後まで私は…みんなの模範であるつもりよ」
7:2017/05/13(土) 09:46:57.77 ID:


~~~~~~~~~~~~~


~聖グロリアーナ:隊長室~


コンコン

ガチャッ

オレンジペコ「失礼します」

ルクリリ「お呼びでございますか?ダージリン様」

ダージリン「…あら、来たわね」

ルクリリ「…私たち二人だけですか?」

ダージリン「ええ。貴女達だけよ」

オレンジペコ「…あ、あのぅ…」

ダージリン「ふふっ、そんなに怯えないでくれるかしら」

ダージリン「別に、お説教をするために呼んだのではないわ」

ルクリリ「はぁ…」
8:2017/05/13(土) 09:47:32.36 ID:

ダージリン「…ルクリリ」

ルクリリ「は、はいっ」

ダージリン「貴女を、来年の聖グロリアーナ戦車道の隊長に任命します」

ルクリリ「…は、はぇ?」

ダージリン「オレンジペコ」

オレンジペコ「ふぁい!」

ダージリン「貴女を、その副隊長に推薦するわ」

オレンジペコ「え…えっ、と…」

ルクリリ「…マジ?本当に?」

ダージリン「ええ。本当よ」

ダージリン「戦車道の技術、聖グロリアーナ生徒としての立ち振る舞い、後輩からの信頼…」

ダージリン「貴女は、聖グロリアーナの隊長としてふさわしいと思っているわ」

ルクリリ「えー…す、すいません。ちょっとビックリしちゃって…」

ダージリン「どうかしら?」

ルクリリ「…は、はいっ。来年の聖グロリアーナはお任せください。ダージリン様」

ダージリン「ん。よろしい」
9:2017/05/13(土) 09:48:10.60 ID:

オレンジペコ「あ、あのぉ…」

ダージリン「オレンジペコ」

ダージリン「貴女はいつも私のそばで、私の戦車道を見ていたはずよ」

ダージリン「来年のルクリリ隊長を支えるにふさわしいと思っているけれど」

オレンジペコ「私が…」

ダージリン「私は推薦するだけよ。ルクリリ、貴女が決めなさい」

ルクリリ「…はい。私も、オレンジペコが相応しいと考えます」

オレンジペコ「ルクリリ様…」

ルクリリ「よろしくね、ペコ」

オレンジペコ「は、はいっ」

ダージリン「…断られたらどうしようかしらと思っていたけれど、引き受けてもらって助かるわ」

ルクリリ「…もう一回聞きますけど、ホントに私でいいんですよね?」

ダージリン「ええ。もちろんよ」

ルクリリ「…」

オレンジペコ「え、っと…お、おめでとうございます…?」

ルクリリ「お、おぅ…」

ダージリン「ふふ、二人ともまだ驚いているみたいね」

ルクリリ「あ、いや…すいません」
10:2017/05/13(土) 09:48:58.95 ID:

ダージリン「…それじゃあ、ルクリリ。隊長として、最初の仕事を与えようかしら」

ルクリリ「え?もうですか?」

ダージリン「ええ。私のいるうちに、いろいろと引き継いでおかなければならないでしょう?」

ルクリリ「それで、仕事というと…」

ダージリン「仕事…というより、早速だけれども、聖グロリアーナの戦車道を引き継いでもらおうかしら」

ペラッ

ダージリン「はい。オレンジペコも」

ルクリリ「ん、これ…」

オレンジペコ「…練習試合、ですか?」

ダージリン「ええ。そうよ」

ルクリリ「相手と場所は?」

ダージリン「場所は、この聖グロリアーナの学園艦で行われることになったわ」

ダージリン「この学校の演習場から…えっと、この地図を見て頂戴。ここの市街地までね」

ルクリリ「学校の演習場を含むのであれば、地の利はこちらにありますね」

オレンジペコ「…えっと、それで、相手は…」

ダージリン「…今年準優勝校の、黒森峰女学園よ」

オレンジペコ「えっ…」

ルクリリ「それは、また…ハードな相手ですね」
11:2017/05/13(土) 09:49:31.85 ID:

オレンジペコ「今年の大会では、準決勝で敗れてしまった相手ですね」

ダージリン「ええ。それで、この試合だけれど…」

ダージリン「ルクリリ。オレンジペコ」

ルクリリ「はい」

ダージリン「この試合、二人に隊長として指揮を執ってほしいのよ」

オレンジペコ「わ、私たちがですか!?」

ダージリン「ルクリリが隊長、オレンジペコが副官という形になるわね」

ダージリン「もちろん、私やアッサムもサポートはするわ」

ルクリリ「し、しかし…ダージリン様が勝てなかった黒森峰に、我々では…」

ダージリン「…確かに、私では西住まほさんには勝てなかったけれど…」

ダージリン「でも、あなたたちなら勝てるかもしれないじゃない」

オレンジペコ「えっと…」

ダージリン「この試合は、お互いの学園にとって、後進のための試合よ」

ダージリン「あちらの指揮は、次期隊長の逸見エリカさんに任されると聞いているわ」

ルクリリ「なるほど…」

ダージリン「…私たち3年生は、もうすぐ引退して、卒業してしまうの」

オレンジペコ「ぁ…」

ダージリン「それまでに、教えられることは全てあなたたちに教えるつもりよ」

ルクリリ「ダージリン様…」

ダージリン「これが、あなたたちと戦う、最後の試合になるかもしれないわ」
12:2017/05/13(土) 09:50:02.83 ID:

~~~~~~~~~~~~




~学園中庭~


オレンジペコ「…」コポポポ…

オレンジペコ「…」ズズッ

オレンジペコ「…はぁ…」

アッサム「…あら、オレンジペコ」

オレンジペコ「え、あ、アッサム様」

アッサム「こんなところでため息をついているなんて、珍しいわね」

オレンジペコ「あ、ご、ごめんなさい…」

アッサム「いえ、いいのよ別に」

オレンジペコ「はぁ…」

アッサム「…あら、良い香り。私にもいただけるかしら」

オレンジペコ「はい、ただいま」

コポポポ…

アッサム「ありがとう」ズズッ
13:2017/05/13(土) 09:50:42.97 ID:

アッサム「…そういえば、副隊長就任おめでとう」

オレンジペコ「あ、ありがとうございます」

アッサム「…ずいぶんと元気がなさそうだけど」

オレンジペコ「いえ、そんなことは…」

アッサム「…そうね。急に副隊長だなんて言われても、プレッシャーになるわよね」

オレンジペコ「…やっぱり、わかっちゃいますか?」

アッサム「顔に書いてありますわ」

オレンジペコ「あはは…」

アッサム「貴女、特にそういうプレッシャーに弱そうに見えるもの」

オレンジペコ「…私…」

アッサム「ん?」

オレンジペコ「私、自信なくって」

オレンジペコ「…ダージリン様もアッサム様も、いつも優雅で、気品があって…」

オレンジペコ「私たちから見たら、高嶺の花というか、雲の上の人みたいな存在で…」

オレンジペコ「…私、そんな人になれるんでしょうか」
14:2017/05/13(土) 09:51:12.97 ID:

アッサム「…やっぱり、そんなことを気にしていたのね」

オレンジペコ「だって、私…」

アッサム「…そういえば、貴女1年生だし、知らないのね」

オレンジペコ「何がですか?」

アッサム「昔のダージリンのことよ」

オレンジペコ「昔…?」

アッサム「以前のダージリンは、あんな立ち振る舞いではなかったわ」

オレンジペコ「え、どういうことです…?」

アッサム「昔、ダージリンが副隊長に任命された時は、貴女のように慌てていたわ」

オレンジペコ「…」

アッサム「いつからかしらね。彼女はいつも優雅に、華麗に立ち振る舞うことを意識していった」

アッサム「…聖グロリアーナの生徒はいついかなる時でも優雅…」

アッサム「だからこそ、貴女達にはそういう姿しか見せたくないのでしょう」

オレンジペコ「えっと…」
15:2017/05/13(土) 09:51:54.89 ID:

アッサム「ダージリンは、貴女達の知らないところで、誰よりも努力していたわ」

アッサム「例えば、公式戦や練習試合の前には、必ず会場の下見をしていたの」

オレンジペコ「ダージリン様がですか?」

アッサム「ええ。地図だけではなくて、実際の現場を見て気づくこともあったそうよ」

アッサム「それに、普段は誰よりも早く戦車倉庫に来て、戦車の整備をしていたわ」

オレンジペコ「そんなことが…」

アッサム「でも、その姿を誰かに見せたことはなかった」

アッサム「それが、聖グロリアーナの隊長としてあるべき姿と思っていたのでしょう」

オレンジペコ「…やっぱり…」

アッサム「ん?」

オレンジペコ「やっぱり、凄いんだなぁ…ダージリン様…」

オレンジペコ「なんか、ますます自信なくなっちゃったかも、私…」

アッサム「ごめんなさいね。そんなつもりではなかったのだけど…」

オレンジペコ「いえ、いいんです」

アッサム「…」ズズッ

アッサム「あら、私も今日は、先生方とお話があることを忘れていたわ。もう行くわね」

オレンジペコ「あ、はい」

アッサム「…ペコ。紅茶の淹れ方なら、もう隊長格だと思っていいわ」

オレンジペコ「あ、ありがとうございますっ!」

アッサム「フフッ。では、ごきげんよう」

16:2017/05/13(土) 09:52:27.54 ID:


~~~~~~~~~~~~


ルクリリ「…で、こういう作戦を考えてるわ」

オレンジペコ「なるほど…」

ルクリリ「…どう、かしら?」

オレンジペコ「え、えっと…」

ルクリリ「やっぱり、わからないわよね」

オレンジペコ「い、いえ!いい作戦だと思いますけど…」

ルクリリ「…うん、ごめん。私、オレンジペコにダージリン様と同じものを求めてしまってるのかも」

オレンジペコ「ルクリリ様…」

ルクリリ「私も、だいぶプレッシャーを感じてるのかもね。考えないようにはしているんだけど…」

ルクリリ「…今日は、このくらいにしておこうか」

オレンジペコ「は、はい」

ルクリリ「…オレンジペコ、この後は何かある?」

オレンジペコ「はい?」

ルクリリ「いや、近くに良い雰囲気の喫茶店があったから、お茶でもどうかと思って」

オレンジペコ「あ…すいません、今日はちょっと…」

ルクリリ「あら、そう?それじゃあ今日はこれで」

オレンジペコ「はい、お疲れ様でした」

ルクリリ「うん、お疲れ」

ガチャ バタン
17:2017/05/13(土) 09:53:03.14 ID:

オレンジペコ「…」

オレンジペコ「今日がここだから…試合までの日付を考えると…」

オレンジペコ「うん、やっぱり今日しかないかな」


アッサム『例えば、公式戦や練習試合の前には、必ず会場の下見をしていたの』


オレンジペコ「…(まずは、ダージリン様の模倣から始めてみよう)」

オレンジペコ「(試合会場を実際に見て、何か気づくこともあるかも)」

オレンジペコ「(遠くまではいけないけど…せめて、演習場の山あたりまでは見ておこう)」


ガチャッ

ザァァァァ…

オレンジペコ「(結構降ってるなぁ…)」

オレンジペコ「(でも、もう日付もないし。行かないと)」

バシャッ バシャッ …

18:2017/05/13(土) 09:53:46.75 ID:

~~~~~~~~~~~~~


ダージリン「…ええ。それでは、失礼します」

ガララッ

ダージリン「(最近、先生方と進路のお話しばかりしている気がするわね)」

ダージリン「(…)」

ダージリン「(卒業、するのよね…私も…)」

ダージリン「(…やっぱり、離れたくない。皆ともっと一緒にいたい)」

ダージリン「……っ…」

ダージリン「(……)」

ダージリン「(…ダメよ。泣いたって、何も変わらないもの)」

ダージリン「(…隊長になったときに決めたわ)」

ダージリン「(最後まで、聖グロリアーナの模範であること)」

ダージリン「(…私は…)」

19:2017/05/13(土) 09:55:38.15 ID:
まだ何も始まってませんが、とりあえず本日はここまで

ルクリリのキャラがさっぱりわからないし、ダー様とアッサム様が差別化できなくて動かしづらくてしょうがない…
ローズヒップさんは最後まで出ない気がします。ごめんあそばせ